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🎙️ 音声: ずんだもん / 春日部つむぎ(VOICEVOX)
2026年2月現在、AI需要による半導体危機は消費者の購買環境を根本から変えています。メモリ高騰は2026年後半まで続く見通しで、製品ごとに入手状況が大きく異なるため、戦略的な購入判断が必須です。DDR5メモリの売れ筋容量は底値を迎えつつあり、型落ちスマホも在庫が急速に枯渇しています。今この瞬間の購買判断が、今後数年の機器コストを大きく左右する局面です。
2025年から続いているメモリ価格の高騰は、2026年第1四半期に入ってさらに悪化しています。前期比で80~100%の上昇を記録し、過去最高水準に到達しました。この状況は単なる「一時的な値上げ」ではなく、グローバルな需給バランスが根本的に変わったことを意味しています。
私が調査した限り、この危機の中心にはAI産業の急速な拡大があります。データセンター向けメモリの需要が爆発的に増加し、2026年に供給されるメモリの最大70%がクラウドサービスプロバイダ(CSP)とサーバーOEMに吸収されるという見通しです。その結果、PCやスマートフォンといった消費者向けデバイスは二次的な優先順位に落とされ、供給不足と価格高騰に見舞われています。
サーバー向けDRAM(特に64GB RDIMM)の価格は劇的に上昇しています。2025年第4四半期に450ドルだった価格が、2026年第1四半期には900ドル超に達しました。つまり、わずか3ヶ月で倍以上の価格上昇が起こったということです。
TrendForceの予測値の変更を見ると、この危機の深刻さが一層明らかになります。年初の予測では「DRAM上昇率55~60%」と見積もられていたのに対し、現在は「90~95%」へと大幅に上方修正されています。これは、市場の専門家たちが初期予測を大きく下回る見通しを持っていたことを示唆しており、さらなる修正の可能性も指摘されています。
NANDフラッシュメモリも同様に深刻な上昇を記録しています。DRAM同様に90~100%の上昇が並行して進んでおり、エンタープライズSSDの契約価格は53~58%の上昇が予想されています。これもまた、四半期ベースで過去最高を更新する見込みです。
メモリメーカーは供給逼迫への対応として、NAND生産ラインの一部をDRAM向けに再配分しています。つまり、スマートフォンやSSDに使われるNANDの生産量を減らしてでも、より利益率の高いサーバーDRAMの生産を優先しているわけです。
メモリ高騰の根本原因は、複数の要因が相互に作用した結果です。
生成AI、大規模言語モデル(LLM)の学習・推論には、膨大なメモリが必要です。OpenAI、Google、Meta、Amazon、Microsoftといった大手クラウドサービスプロバイダが、AI基盤モデルの開発・運用に投資を集中させています。
2026年のメモリ供給の最大70%がデータセンターで消費されるという予測は、消費者向けメモリ市場の縮小を意味します。PCやスマートフォンの製造に回されるメモリは、必然的に限定されるということです。
メモリの供給逼迫が予想される中、大手CSPとサーバーOEMは1月時点で長期契約交渉を積極的に進めています。つまり、将来の供給を確保するために、今から大量の発注を確定させているわけです。
この買い占め行動は、市場全体のメモリ供給をさらに逼迫させ、スポット市場での価格上昇を加速させています。一部の専門家は、実質的な価格操作の影響も指摘しており、需給バランスの悪化に加えて、戦略的な価格設定も行われている可能性があります。
メモリメーカー(Samsung、SK Hynix、Micron、Intel など)は、利益率の高いサーバーDRAM向けに生産リソースを集中させています。その結果、消費者向けメモリ(DDR5、LPDDR5、NAND)の供給は制限されています。
Micronは消費者向けメモリブランド「Crucial」の廃止を決定するなど、消費者市場からの実質的な撤退を進めています。これは、メモリメーカー自体が「消費者向け市場は優先度が低い」と判断したことを示しています。
PCメモリ市場では、容量によって入手状況が大きく異なります。
売れ筋容量(DDR5 32GB/64GB セット)では改善の兆しが見え始めています。1月中旬の平均価格が9万円超、最安6.8万円だったのに対し、2月中旬までに平均7%、最安で16%の下落が見られました。これは、一部のメモリ在庫が過剰になり始めたことを示唆しており、価格ピークアウトの可能性があります。
しかし、大容量モデルと旧世代メモリは依然として高騰を続けています。DDR4や128GB以上のDDR5モデルは15%以上の値上がりが継続しており、代替が効きにくいため価格低下の見通しは立っていません。
Dell、HP、レノボといった大手PCメーカーでさえ、DRAM在庫の低下に直面しており、ティア1メーカーでも供給契約価格が100%超の上昇を強いられています。
これに対してPC OEMが取っている対応は以下の通りです:
マウスコンピューターは2月時点で「メモリ搭載PCの早期購入を推奨」というアナウンスを出しており、今後のさらなる供給逼迫を予想しています。
自作PC市場ではマザーボード販売台数が大幅減少し、市場全体が冷え込んでいます。これは、メモリ価格の高騰によって自作PCの総コストが上昇し、購買意欲が減退していることを示しています。
iPhone17 シリーズは比較的入手しやすい状況です。発売から約5ヶ月が経過した2月19日時点で、全体的に在庫は安定傾向にあり、ほとんどのカラーと容量で在庫があります。
ただし、人気カラーや大容量モデル(Pro Max 2TB など)は予約受付中となっており、1週間以上の待機が必要な場合があります。3月中旬にはほぼ全モデル・全カラーで即納可能になる見通しです。
一方、iPhone16・iPhone15 シリーズは在庫が枯渇状態に陥っています。iPhone15シリーズは再入荷の可能性がかなり低く、在庫がなくなり次第販売終了になると予想されています。iPhone16シリーズも在庫がかなり少なくなっており、キャンペーンで最大44,000円の割引が適用されているため、購入を検討中なら早めの申し込みが必須です。
iPhone14(512GB)はワイモバイルに新品在庫がわずかに残っている状況ですが、こちらも在庫は限定的です。
Androidスマートフォンは比較的入手しやすく、むしろ在庫が潤沢にあります。ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルなど主要キャリアで、幅広い機種が在庫を確保しています。
さらに注目すべきは、Androidスマホに対する積極的なキャンペーン展開です。楽天モバイルでは以下のような実質負担額が設定されています:
ドコモでも同様に、Xperia 10 VIIが16,280円~、arrows Alphaが33円~など、大幅割引が適用されています。
2月時点で、Galaxy S25、Google Pixel 10シリーズ、Xperiaシリーズなど、最新機種から廉価モデルまで幅広い選択肢があり、特に中堅価格帯(3万~5万円)の機種が充実しています。
iPhone型落ちモデルの枯渇とAndroidの投げ売りは、一見矛盾しているように見えます。しかし、これは市場メカニズムが正常に機能している証拠です:
HDD価格は2026年2月現在も高騰を継続しており、2025年9月中旬比で平均46%上昇(一部66%)という驚異的な数字を記録しています。
具体的な価格例を見ると、その深刻さが一層明らかになります:
| 機種 | 上昇率 |
|---|---|
| Seagate IronWolf Pro 16TB | 23% |
| Toshiba MG10F 22TB | 66% |
| WD 6TB(WD60EZAX) | 約1.7倍(15,500円→26,300円) |
| WD 10TB NAS用 | 約2倍(2万円→4万円) |
日本国内の市場価格は以下の通りです:
Seagate BarraCuda 24TBは特売中ですが、東芝N300 24TBは再入荷で2万円高という状況が、市場全体の逼迫を物語っています。
Western Digital(WD)の2026年生産分はすでにほぼ完売状態です。これは、AI特需によるデータセンター向けストレージ需要が、消費者向けHDD市場を圧迫していることを示しています。
メーカーも値上げ通知を出しており、今後のさらなる価格上昇を示唆しています。2027年以降も価格安定(高止まり)が見込まれており、劇的な下落は期待薄です。
HDD市場の危機は、SSD市場にも波及しています。NANDフラッシュメモリの供給逼迫により、SSDの価格上昇も並行して進んでいます。
つまり、HDD、SSD、どちらのストレージを選んでも、高騰の影響から逃れられない状況になっているわけです。
メモリ価格の高騰は、最終製品の価格に直結しています。
PC本体価格は10~20%上昇し、10万円クラスが11~12万円台にシフトしています。これは、メモリコストの上昇分がそのまま消費者に転嫁されていることを意味します。
高騰が継続する中、修理費も上昇リスクが高まっています。メモリ交換修理の費用が大幅に上昇する可能性があり、既存ユーザーも影響を受ける可能性があります。
スマートフォンとパソコンは2026年中に最大20%値上がりする可能性が報じられており、大容量ストレージモデルでは10~20%の価格転嫁が常態化しています。
iPhone17の価格はまだ安定していますが、今後のメモリ高騰が継続すれば、次期モデルの価格引き上げは避けられません。
推奨:DDR5 32GB/64GB セットモデルは今が買い時
DDR5メモリの売れ筋容量は価格ピークアウトが始まっており、2月中旬までに最安で16%の下落が見られています。今後さらなる下落の可能性もあるため、このタイミングでの購入は賢明です。
回避:大容量モデル(128GB以上)と DDR4 は避けるべき
大容量モデルとDDR4は15%以上の値上がりが継続しており、代替が効きにくいため価格低下の見通しは立っていません。必要でない限り、購入を控えるべきです。
代替案:容量削減での購入を検討
メモリ容量を削減することで、コスト上昇を回避できます。例えば、32GBの購入を予定していた場合、16GBで対応できるかどうかを検討してみてください。
推奨:iPhone16 型落ちモデルは今月中に確保
iPhone16シリーズは在庫が急速に枯渇しており、キャンペーンで最大44,000円の割引が適用されています。購入を検討中なら、早めの申し込みが必須です。型落ちモデルは今後さらに入手困難になるため、このタイミングを逃すべきではありません。
推奨:iPhone17 は急ぐ必要なし
iPhone17シリーズは潤沢に供給されており、3月中旬にはほぼ全モデル・全カラーで即納可能になる見通しです。急いで購入する必要はありません。
推奨:Android は選択肢が豊富、キャンペーン活用
Androidスマートフォンは在庫が潤沢で、キャンペーン価格も魅力的です。楽天モバイルやドコモのキャンペーンを活用すれば、1円~数万円の実質負担で購入できます。予算や用途に合わせて選びやすい環境が整っています。
推奨:HDD購入は最後の機会
WD 2026年分が完売しており、今後の入手はさらに困難になります。HDD購入を予定していれば、今月中の購入を強く推奨します。
代替案:SSD への移行を検討
SSDも高騰中ですが、HDD と比べて供給状況がやや良好です。ただし、大容量モデルは避けるべきです。
代替案:クラウドストレージの活用
ローカルストレージの購入を控え、クラウドストレージ(Google Drive、OneDrive、iCloud など)への移行を検討することも一つの戦略です。月額費用はかかりますが、物理的なストレージ購入よりもコスト効率的な場合があります。
メモリ高騰は2026年後半まで続く公算が大きく、さらなる上方修正の可能性も指摘されています。供給復活の目安は2026年後半以降と見られており、劇的な下落は期待薄です。
メモリメーカーの新製造ライン稼働とDDR5への移行が、価格低下の重要なカギになります。ただし、これらが市場に実質的な影響を与えるには、時間がかかると予想されます。
PC購入の延期やスマートフォン買い替えの先送りなど、コンシューマー需要の冷え込みによって、一部の緩和が起こる可能性があります。メモリメーカーがデータセンター向けに生産を集中させる中、消費者向けメモリの供給が相対的に増加する可能性もあります。
2026年2月現在、AI需要による半導体危機は消費者の購買環境を根本から変えています。メモリ・ストレージの高騰は2026年後半まで続く見通しで、製品ごとに入手状況が大きく異なるため、戦略的な購入判断が必須です。
今すぐ買うべきもの:
急ぐ必要がないもの:
代替案を検討すべきもの:
メモリ価格の底値を迎えつつある今、そして型落ちスマホの在庫が急速に枯渇しつつある今、購買判断を先延ばしにすることは、今後数年の機器コストを大きく上昇させるリスクを孕んでいます。
この記事が、皆さんの賢い購買判断の一助になることを願っています。
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